Zigbeeとはなんぞや?

研究でZigbeeといわれる無線通信機器を使って遊んでいます。

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↑Chipcon社純正の開発機。1台でPS3(60GB)ほど。

さてはて、Zigbeeとはなんぞや?と思われることでしょう。
Zigbeeとは、2.4Ghz帯を使った短距離無線で、その範囲は約75m。
通信速度は、約250kbpsほどで、名前の由来は「Ziguzagu(ジグザグ)に飛ぶbee(ミツバチ)」に由来しているとか。
(もっとカッコいい名前は無かったものか・・・)


同じ2.4Ghzを使った短距離無線通信としては、最近日本でもようやく広まってきたBluetoothがあります。
PS3やらWiiのコントローラにも搭載されたが、このBluetoothにいくつかの欠点が。

  • 立ち上げ速度が遅い(スリープから立ち上げまで3秒以上)
  • 同時接続ノードが7台までしか対応できない(PS3などのコントローラが7台までしか繋げられないのは、これが原因。Bluetooth2.0で256まで拡大)
  • チップのコストが高い(1つ5ドルほど)


工場や室内の温度管理など、センサーネットワークとして使おうとした場合、これでは実用が難しいし、Bluetoothの諸費電力では、電池が数日間しかもたない。
これでは困った、どうしよう?
じゃあ、センサーネットワークとして使える、新しい規格を立ち上げようってことで、Zigbeeが生まれました。
センサーとして使うのが主であるため、通信速度は遅くてもいいが、ノード数が多いほうが良い。さらに、数が増えるため、コストも下げなければ・・・。


そのような要求がもとめられ、Zigbeeロー通信速度、ロー消費電力、ローコストの3つの「ロー」をかかげています。

  • 電池寿命が約1年
  • 1チップあたり1ドル(を目標。現在ようやく3ドルをきったところ)
  • ノード数を65536までカバー


また、Bluetoothの1Mbpsの通信速度に比べて、Zigbeeは250kbpsと半分しかなかったが、これも次の新しいZigbeeの規格で1Mbpsまで引き上げられました。


今年になってようやく国内でもシャープが先陣を切って、Zigbee搭載の家電を発売しました。
コラム: 家電製品レビューシャープ リビングドアスコープ「HN-D150」
impress Watchより簡単なZigbeeの説明
ケータイ用語の基礎知識 第296回:ZigBee とは
2010年には1兆円を越すといわれているセンサーネットワーク市場で、Zigbeeが活躍が期待されています。


Zigbee開発ハンドブック (実践入門ネットワーク)

Zigbee開発ハンドブック (実践入門ネットワーク)

現在、国内で出回っているZigbee本じゃ一番詳しいです。
ただ、ハードウェアよりの情報が中心なので、アプリケーション開発をしているウチのところでは、ソフトウェア面についてももう少し触れてほしかったところ。