本多静六自伝

本多静六自伝 体験八十五年

本多静六自伝 体験八十五年

本多氏の名前は聞いたことがあったが、実際どのような人物かはまったく分からなかったし、興味をもたなかった。
だけど、たまたま古本屋でこの本を見つけ、読んでみるきっかけとなりました。


巻末に書かれているように、彼の学生時代の話がこの本の要となっています。
2度の経済困難、2度の自殺未遂。
彼がどれほど追い込まれ、そしてその苦難をいかに乗り越えていったのか。
そして、その血がにじむ努力、その姿に感銘を受けてしまった。
「困苦欠乏を踏み越えていく努力こそ、人生にとっては実に尊いものである」


また、本多氏のユーモアあふれる学生生活や人生が、合間に見られ読んでいても面白く、当時の学生の姿を垣間見ることができた。


GMOの熊谷氏の父親の言葉を借りると、
「人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる。だから、本を読め。生涯、勉強し続けろ」
まさに、本多氏の生涯85年の生き様を得ることができた、といえる。


この本にめぐり合えたことに感謝したい。